Pavilion dv7 2010夏 (MR5650) レビュー

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 ⇒ Pavilion dv7 夏モデル

まえがき

Pavilion dv7は6月に発表されたhpのハイエンドモデルです。GPUには400基のシェーダーを搭載した「Mobility Radeon HD5650」を搭載しています。

pavilion_dv7_5650_intro1 Pavilion dv7 2010夏 (MR5650)_intro2

評価

価格は変動する物としてあまり考えず、ハードウェアの素の状態を採点します。

  評価 ○ 良い点  × 気になった点
筐体 評価 4 ○ dv6iで見られた空箱を叩くようなパコパコ感はなく、剛性も質感も良好
× ヒンジが回り込むので背面を利用出来ず、左右にポートが密集
キーボード 評価 3 ○ dv6iに較べるとオーソドックスな配置で使いやすい
× 標準でのキー設定、一部キーの反発が弱くペタペタしたタッチ
排熱 評価 3 ○ アイドル時は「熱い」までいかず、「温かい」状態をキープできている
× 負荷時は不快な熱さ。ただゲームで忘れることができる程度
液晶 評価 3 ○ 視野角などは普通 見にくいという印象はなし
× 若干コントラストが悪い
騒音 評価 4 ○ アイドル時は扇風機の微風の音の方が大きい程度
× 高負荷時も静かとはいかない。大きな音が出ます
ソフトウェア 評価 2 ○ 
× 相変わらずプリインストールは多い
性能
モバイル
評価 3 ○ 3DMark06スコアはまずまず高い
× 標準ではFF14ベンチは動きません
総合  3.5 /5 15.6型 dv6i(i7-720QM)と同じGPUを搭載するモデルですが、サイズが許容できるのであればdv6iよりこちらをお勧めしたいです。表面温度、静粛性ともに本機の方が優れており、さらにキー配置も私的にはdv7の方がベターです。

スペック

GPUMobilityRadeon HD 5650
CPUCore i7-840QM
ChipsetIntel HM55
メモリPC3-10600 DDR3-SDRAM 8GB
HDDIntel SSD (SSDSA2M160G2HP), Seagate ST9500420AS
ODDBD-5730H (おそらくSony)

SpeccyGPU-Z

筐体

MacBookには遠く及びませんが、平均以上のカッチリした剛性があります。dv6iでみられた空箱感はなく、ポワンポワンしたキータイピング時の弾むような感触もありません。天板のログは彫り込まれており、カッコイイ。

各種ポート

背面が使えないので窮屈な配置に。右側のUSBは1基は奥にあると良かった。このサイズであれば搭載していることの多いExpressCardを切り捨てているので、その分スペースは余裕ができていますが、拡張性を重視したい方にとっては大きなマイナス。

右側
右側面
左側
左側面
前面
前面
背面
背面

液晶

ハードウェアID CMO1711

液晶フィルム次第でかなり改善しますが、TNパネルゆえ上下視野角が狭いのは仕方ないですね。左右視野角は十分平均以上です。

液晶正面 液晶正面

上下視野角 上下視野角

左右視野角 左右視野角

キーボード

dv6i同様、ファンクションキーがデフォルトで機能調節キーに割り当てられているのは同じですが、ESC、半角全角キーの左には何も無く、この点だけでも打鍵ミスはグッと減りました。ファンクションキーの設定はBIOSで変更可能で、許容範囲に入ったといえます。

キーボード2キーボード3

 キーボード

タッチパッド

タッチパッドはMacBookをリスペクトしたかのような大判の1枚仕様。ボタンはこの板の端を押し込む形になります。正直なところ、クリックが堅くありえない使いにくさです。マウスを使えばいいとはいえ、デザインを優先しすぎて使い勝手が死んでます。

BIOS

難儀なキー配置ですが、BIOSで変更が可能です。

起動時のロゴ表示時にF10押しでBIOSに入ります。そこで“Action Keys Mode”をDisableにすれば、デフォルト設定がF1〜F12のファンクションになります。

BIOS1 BIOS2

騒音

今回は測定機が無いので、体感評価だけになります。

負荷時の音はdv6iに近いですが、アイドル時が全然違い、dv7の方が格段に静粛性が高いです。

発熱

これも騒音と同様、dv6iと較べると断然dv7の方が優秀です。アイドル時は「温かい」程度で収まり、「熱い」ところまではいきません。負荷時はさらに熱くなりますが、我慢できる範囲です。

他社機でほんのり温かい程度で収めているモデルもあるので、それらと較べると劣ります。

GPU-Zのセンサーを見ても違いが出ています。以下はどちらも3DMark06を走らせたときの最高温度です。外環境をキッチリ揃えてはいませんが、大きな差が出ています。

Pavilion dv7 GPU-Z 温度

性能

搭載GPUは中位クラスの「Mobility Radeon HD 5650」。(AMD公式サイト
シェーダー数は400基。公式のコアクロックはMAX 650Mhzですが、本機では550Mhz駆動と標準的な設定。

ベンチマーク。3DMark06は何ら問題なく完遂しましたが、FF14ベンチが動かない。最新ドライバを入れても動かず。ランタイムをあてるべきだったか。

Pavilion dv7 3DMark06

FF14ベンチ。スコアの高い方が低解像度、低い方が高解像度。

Pavilion dv7 FF14

FF14ベンチを動かすにはAMDが配布しているノート用ドライバで更新する必要があります。高解像度設定ではWindowがはみ出るので、「移動」で引き寄せてSS撮りました。

Pavilion dv7 FF14 ドライバ

ACアダプタ

電源コネクタ部はストレート型コネクタ。

ACアダプター 質量 ACアダプター サイズ

ACアダプター 裏面

ソフトウェア

プリインストール

ノートンやhp謹製ランチャーなどプリインストールソフトは多いです。

GPU-Z

GPUでは目下最新となる「40nm」プロセス製造のMobilityRadeon HD 5650。ちゃんとクロック可変になっています。

AMD公式には
『Engine clock speed: 450-650 MHz』
となってますが、本機のGPUコアクロックは550Mhzで駆動。

GPU-Z

Vista Window エクスペリエンスインデックス

ストレージにSSDを使っていることで、MobilityRadeon HD 5650がボトムになるというハイアベレージ。WEIのバランスはいいですね。

Windows Experience Index

あとがき

dv7

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