X230で一番気にすべきはやはりキー配列の変更。これまでのThinkPad固有配列とも言える 7段配列から、より一般的な6段配列へと変わっています。
変わったと言っても、より一般的な6段配列への変更なので他社製ノートを触る機会が多い人であればさほど苦労なく慣れると思います。7段配列に慣れた人ほど違和感があることになります。
私自身、10年ほどThinkPadを使い続けてきたユーザーですので、プラス評価とはいきませんが、配列への違和感はさほど無かったです。
むしろ問題なのは狭く感じる パームレスト。X220と縦幅に関しては大きくは変わっていないのですが、キーボードエリアに続く斜面の形状など細かく変わったことで、より狭く感じました。
おしなべて見れば他社の平均的なキーボードよりもタイピングはしやすいので印象は悪くないです(“特上”ではないが十分“良好”)。後述しますが、BIOSでFnキーとCTRLの入れ替えが可能です。
タッチパッドもなかなか良好です。以前はトラックポイント用2ボタン、タッチパッド 2ボタンの、計4ボタンが所狭しと配置されていましたが、ユニパッド化(MacBook方式)されたことでレイアウトはスッキリしました。
筐体の印象は前世代と大きくは変わりません。剛性は十分ですがずっしり重い。スマホでは狭ベゼル競争が勃発してますが、Xシリーズのベゼルは相変わらず厚めです。
ThinkPadの特徴といえば、稼働域の広いヒンジ。これもThinkPadの特徴です。180°を超えて広がります。対面でプレゼンするときなども活躍するかもしれませんが、個人的にはJコミのような電書をごろごろしながら読むのに重宝します。
非光沢液晶。色が映える印象はまったく無いです。コントラストも至って普通。
キャリブレーション測定の結果
肉眼でもわかりますが、色域はあまり広くないです。青の補正が相当かかっています。その甲斐あってか、あまり青臭さは強くはありません。
このサイズでExpressCard54スロットがあるのは非常に珍しい。USB 3基、Mini DisplayPortとコネクタ類はかなり豊富。無線のオンオフスイッチがあるのも特徴ですね。
後ろに液晶が回り込まないので、背面に電源コネクタが配置されています。大型の据え置きモデルだと好みの配置なのですが、抜き差し頻度の高いモバイルだと左右どちらかの後部にあった方が便利かもしれません。
前面はラッチレス。下にはステレオスピーカーが埋め込まれています。
電源コネクタはストレート型。
Lenovo Soulution Centerなるツールが常駐。逐一メッセージを出してきます。デバイスドライバの更新通知は便利ですが、デフォルトではバックアップや定期検査などもお知らせしてくるのは少々鬱陶しいです。もちろん、設定で通知オフにすることは可能。
プリインストールのセキュリティソフトにはノートンが入ってます。例の如く、一度入ると登録しないと抜けられない魔のポップアップ。要らない方はアンインストールする以外にポップアップから逃れられません。
Intelグラフィックスドライバは画面の回転をサポート。回転機能は同じIntelドライバでもモデルによってサポートしたりしなかったりするのですが、本機はサポート。
プロセッサ | Core i7-3520M (IvyBridge, Base 2.9Ghz / TB 3.6Ghz) |
GPU | Intel HD Graphics 4000 |
4点を付けた最大の理由はキーボードとトラックポイントの使いやすさ。最低限のボタンの押しやすさもキープできていないモデルが多い中、きっちり平均以上の扱いやすさを備えているのはさすがのThinkPad。
難点をあげるなら、パームレストの窮屈さと幅広ベゼルを持つ大柄なボディ、それと付属ソフトウェアがくどいのが気になります。