2006年初夏 頼ると危険?無いより入れよう ウイルスセキュリティZERO
最終更新 2007-10-28 リンク切れを修正
内容は2006年7月時点のものであり、個人向け製品を対象としたものです
値段相応、サポートや新ウイルスへの素早い対応などを期待してはダメと思われます。
でもまぁ、ベテランユーザーの方は、レスポンスの悪いサポセンと連絡取る前に、自分で障害を切り分けてリカバリーするなり、問題のソフトを削除するなりしてしまうので、あんまりサポセンに費用をかけたセキュリティソフトを買っても無駄かもしれません。
ちなみに、マカフィーのサポセンはテクニカルサポートも契約窓口も共に「ナビダイヤル」という22.5秒ごとに10円課金されるシステムで、しかも混雑時はそれで待たされます。正直使えません(^^;
じゃ、レビュー開始。
動作は軽い
ウイルスセキュリティZEROはファイヤーウォールも入っていますが、動作は軽い印象をうけます。 少なくともマカフィーより重いことはない。単純な機能しかないから、軽いともいえますが。
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コントロール画面はシンプルで見やすいもの。 右隅に開発元のK7
Computingのロゴが見えますね。
マカフィーはセキュリティ度をグラフ表示したりしてましたが、結局製品の追加購入を促すものなので、無用の長物でした。
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開発元 K7 Computingはインドの会社なんだそうです。 インドには2桁×2桁の九九があり、学校でそれを学ぶというのは有名な話ですが、そんなこんなでインドはIT産業が盛ん。労働力も比較的安いため、マイクロソフトをはじめ、日本企業も多数業務を委託するようになってきています。その流れで出てきたのがこのソフトともいえます。
ファイヤーウォール
ファイヤーウォールは細かな設定はできませんが、面倒くさいのが嫌な人はこれで十分かもしれません。 ※ルーターを使っていない人は、ルーターかますことが先決かもしれませんね。
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試しにサイト更新チェッカーの「WWWC」を起動させたところ。
「許可」を押せばプログラムは通常通り動作する。
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アプリケーション毎の設定一覧画面。
普段は初起動時に出てくる上の画面だけしか見ないと思いますが、間違って設定してしまった場合はこの画面から設定を変更します。
設定を削除して、検出しなおしてもらうのが簡単です。
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個人情報保護
最近流行りの、といっても搭載されはじめてだいぶ経ちますが、クレジットカード番号や名前などがワームなどによって不正に持ち出されるのを防ぐ機能です。
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この画面から、保護する個人情報をセッティングする。
一応項目は分類されている。 流れる情報を監視するという意味では全部「その他」でいいような気もしますが、ダメなんでしょうか。
設定してみる
電話番号入れて、名前を入れ‥
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って、おーい(汗
名前は全角でしょ! 半角の日本人なんていねーよ!
まぁ、登録できたみたいなので、警告は無視していいみたいです(笑)
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試験として以下の条件を設定。
・ 電話番号 「0120777888」 ・
名前 「ななしのごんべい」
そして、左のようなメールを作成。
送信 ‥‥
‥‥ 成功
あ、あれぇぇ??(汗
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どうやらですね
ヘルプにもチロッと書いてあるのですが、この個人情報保護機能は再起動しないと有効になりません。 再起動後、同じメールを送ろうとすると、以下の画面がしっかり出てきました。 条件を変更しても「再起動しましょう」とは言ってこないので、すぐ必要ならば自分でさせましょう(^^;
ちゃんとブロックするようになります
なかなか突っ込みどころ満載で、笑わしてくれる機能です。 その後、このページをFTP時にも中の文字列でブロックしてきたので、まぁ仕事はしているようですね。
サイトフィルター機能
メインの機能としてはうたっていませんが、有害サイトフィルターや広告除去機能もついています。 試しにバリューコマースをブロック設定してみましたが、除去の仕方が美しくないですね.... 広告が気になる人はProxomitronなどを使った方がスッキリすると思います。 (Proxomitronの作者さんが2004年亡くなられていたとは知りませんでした。残念です。)
個人情報の項目からたどり着く
迷惑メール監視機能
この機能もかなり怪しい。 蹴茶の場合、ISP側でブロックをかけてもらっているので、いかにもスパムらしいスパムは届かないのですが、まったく届かないわけではありません。すり抜けて何通か来るのでそれをブロックしてくれればいいのですが、機能を有効にしても特に変化なし。
それどころか、Amazon.co.jpからの広告メールを怪しいURLありとしてスパム処理しているような気配です。既に何らかのフィルターを使っているのなら、こやつは眠らせておいた方がいいかもしれません。
設定画面 言語フィルターなどもかけられるのだが
肝心のウイルス検知力は?
ウイルスをどこからか探して実際に試してみようかとも思いましたが、既に有用なサイトがあるのでそちらを紹介させてもらいます。
⇒ パソコン勉強サイト あかかげまる(非常に多くの情報を掲載されており、お薦めです) ⇒ 道具解
結論を言えば、
ウイルス検知力はかなり低い 危ないレベル
といえそうです(^^; セキュリティソフトとしては致命傷です。 使うならカスペルスキーあたりが一番良い気がします。カスペ特別優待版は結構手頃ですしね。ヒューリスティックで有名なNOD32は動作がめちゃくちゃ軽いですが、ちとマニアック傾向。
まとめ
無闇には薦めないが、使いようによっては。(蹴茶も実際何個か購入した。)
セキュリティソフトに頼り切ってしまう人には薦めません。薦められません。
ウイルス検出成績のいいカスペルスキーを薦めます。
ただ何も無いよりは断然あった方がいいです。更新新料無料はやはり魅力。
例えば、拡張子のチェックは怠らず、怪しいファイルはだいたいわかる。
危険なサイトも、ActiveXがなんたるかもわかっているという人はお守りとして使ってもいいかもしれません。
また、あっちこっちのサイトや謎ファイルをいじりまくる好奇心旺盛な家族は危険ですが、メールして、ヤフー見て、知り合いのホームページ見てという程度の家族であれば、ZEROをいれておけばずっと放置できるという利点は大いにあります。
更新が近づいてくるたびに、 「なんか出てきたんだけど、どうしたらいい?」 と実家から電話で呼び出されることは無くなるでしょう。無料のAvast!もいい選択肢ですが、あれも一応1年ほどで再登録が必要で、親だけでは対処できそうにない、英語ページを通らなければならなかったはず。今はわかりませんが。
いまのところ、圧倒的な低価格を売りに結構売れている(いいのかな?)みたいなので、そのお金で今後改善されることを祈っております
PC Japan 2007年12月号による検出テスト
試験的に集めた70753体のウイルスをどれだけ検出できたかのテストによると、上位3位は
- G DATA 99.7%
- カスペルスキー 99.2%
- F-Secure 98.6%
これに続く形で、マカフィー、バスター、ノートン、AVG、マイクロソフトOneCareと続きます。最後のOneCareの88.2%を除けば全て90%以上の検出率を確保しています。ZEROはというと、最下位で検出率
62.6%。
また、最も危険と思われる擬態したウイルス、出来たばかりの新参ウイルスを模した5種のテストでは、
- G DATA (5種のうち)3種を発見
- マカフィー、AVG 2種を発見
- カスペルスキー、F-Secure、OneCare 1種を発見
- バスター、ノートン、ZERO 発見できず
と既存ウイルス検査とはまた違った結果が出ています。他にも12月号にはPCへの負荷調査や、マルウェア、スパムの検出テストなども掲載されており、他誌のカタログ記事とは一線を画す充実した内容です。ぜひバックナンバーを取り寄せて一読をお薦めします。
ウイルスセキュリティZEROのライバル達一覧 有料編
ウイルスセキュリティZERO以外なら、何を買えばいいのか?
店頭で目に付くのはシェア1位のノートンと、シェア2位のウイルスバスター。共に3台までインストール可能で、検出率もまずまず(ノートンの方が検出率は高い傾向あり)。ハズレがない製品といえます。ただノートンは特に動作が重くなる傾向があるので、古いパソコンを使われている方は要注意です。
検出率で人気を集めているのがカスペルスキー。一太郎で有名なジャストシステムが日本語版を手がけており、海外メディアでの検出力テスト結果ではノートンより好成績を出し、注目を集めています。
個人的な感想が入ってますが、お薦めランキングを作ってみました。
*1 1パッケージで3台インストール可能 *
2006年7月時点での記事です.→ 2007年11月に更新料など再チェックしました *
価格については恐ろしく複雑です。ノートンなどはパッケージ版とバンドル版で更新料が違ったり、ウイルスデータだけの更新、データ+ソフトウェアのアップグレードも込みの値段などそれぞれ異なるので注意してください。
ウイルスセキュリティZEROのライバル達一覧 無料編
無料は無料で更新が面倒であったりしますが、何者にも代え難い魅力ですので挙げておきます。 問題点としては、アンチウイルスサービスのみのことが多く、ファイヤーウォールやアドウェア対策は無し、もしくは甘いことがあります。ファイヤーウォール、アドウェア対策もそれぞれ別にフリーウェアがあるので、それらと組み合わせのも良いと思います。手間を気にしなければ、結構いいです。
どの製品も100%検出というのはあり得ないのですが、最近はAVGがIntelからの出資を受け、マルウェア対策企業を買収するなど、機能アップが計られています。
おまけ マカフィーが嫌いになった理由
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マカフィーで頻繁に出てきた契約していない機能の促販メッセージ。何度消してもしつこく出てくるのにはうんざりでした。
契約切れ間近になった時も、盛んに更新をアピールしてくるわで、マカフィーから乗り換えようと思った最大の原因です。
いまのところ、ウイルスセキュリティZEROにそういったわずらわしさは見られません。今後はわかりませんが。
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※マカフィーの法人用製品である「McAfee
VirusScan Enterprise」では、課金制電話サポートなく、無駄なポップアップを出すことも無いとの情報をいただきました。
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