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[プチ特集] EIZO主催の液晶勉強会に行ってきました

先日、といってももう何週間か前になってしまいましたが、EIZOさんが大阪船場で主催した液晶勉強会に参加してきたので、そのレポートです。

勉強会は「初級編」と銘打ったもので、内容は解像度の説明からはじまり、輝度とは?コントラストとは? IPS、VA、TNの違いなどの解説が主でした。初級編というだけに「解体全書」を好きで読んでしまいそうなうちの常連さんには物足らない話だったように思います。

その会場で見つけた面白そうな写真をいくつか紹介したいと思います。

最初は医療用モデルの解体モデル。
単なるPC用ではあり得ないバックライト(冷陰極管)の本数が凄い。



レントゲンのデジカメともいえるCRの普及、電子カルテへの移行もあり、特に人間の医療ではフィルムレス化が進行中。結果、こういったシャーカステン代わりの高品質なディスプレイが必要とされます。肺野の読影などでは特に微妙なコントラスト差を読むこともあり、幅広いコントラストと均等な輝度が求められます。ある意味EIZOが最も得意とする分野ですね。
 → FUJIFILM | 業務用製品 | 医療 | デジタルイメージング | FCR

お次は30型のWQXGAパネル「SX3031W-H」。蹴茶はいま外部ディスプレイに24型WUXGAを使っていますが、次買い換えるとすればこれですね。ただ、この解像度になるとシングルのDVIでは帯域がたらず、デュアルDVIが必要です。
 ⇒ FlexScan SX3031W-H ブラック

真ん中で分けて、別々のPC画面を出すこともできる

最近普及の進むHDMIでもWQXGAには対応しきれないため、このクラスでは完全に1本で音と映像を転送できると思われる‘DisplayPort’が有利になってきます。いまのところDisplayPort対応を出しているのはSamusungのみです。

右下の写真で表示しているのはこのページ。笑ってしまうほど画面が広いです。



ボーズのCompanionと組み合わせて展示しています。



世間的にはPC需要はデスクトップからノートに移行中。EIZOのような単体の液晶メーカーさんには厳しい状況ですが、ノートの2ndディスプレイ需要もありますし、まだ伸びる余地があるようにも思います。

ただ、そこで求められるのは画質や価格だけでなく、省スペース性やプラグ離脱の簡便性など、ちょっと違う特色が求められるかもしれませんね。SamusungなどはUSB経由での映像を伝送する「DisplayLink」や、HDMIのPC版ともいえる「DisplayPort」などにかなり積極的。その辺ぬかりなく布石をうっています。

特にUSBは、Intelがやる気になれば将来的にUSB3.0が全PCに入ってくることになります。3.0なら帯域にも余裕ができますし、コネクタを置くスペースさえキツキツなモバイルノートではd-sub15ピンに取って代わる可能性すら秘めていると思います。レスポンスが遅かったりするのかもしれませんが、プレゼンなどには関係ないですし、USBで繋ぐだけという利便性は何より魅力的です。
 → DisplayLink: Expanding Your View

 → EIZO(ナナオ)に質問してみた - 本当はFORIS.HDの発表会 -
 → 蹴茶: デルがHDMIの対抗馬、DisplayPortを強力プッシュ
 → 蹴茶: DisplayPort 来た デル 30型 WQXGA液晶
 → 蹴茶: 9月頃リリースのデル モバイル eSATA、DisplayPort

 → 一般人無双S » DisplayPortについて(短文)