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iPad 3 の解像度は倍増、CMIが落ちシャープ選定 訂正

DIGITIMEに面白い話が載っています。
 → CMI may be affected by closer Apple-Sharp ties
 → CMI fails to become iPad 3 panel supplier, say sources

以前、台湾チーメイ(CMI、奇美電子)社が新たなiPadパネル供給元に選ばれAppleの検査待ちと書きましたが、結果的にAppleの求める水準をパスできずサプライチェーンから落選。代役なのかどうかはわかりませんが、この円高の最中、シャープがiPad3のパネル供給元に選定されたとのこと。チーメイが落ちたという話は初耳です。

ソースによると、AppleはiPad3用に9.7インチ 2048x1536(縦横共にiPad2の2倍)の高解像度を要求。チーメイは昨年の2010年7月に日立からIPS、Super-IPS、 Advanced-Super IPS、IPS-Pro、IPS-Pro-Prollezaのライセンスを取得。2010年末頃から2011年早期には大量生産を取りかかるつもりだったようですが、さすがに準備期間が短かったようで歩留まりは低いまま。大量生産できずにいたことが響き、落ちたようです。

Appleの要求仕様が上がったことから、iPadのレギュラーパネルメーカーであるSamsung、LG Displayの2社でさえ手を焼いています。韓国の2メーカーの他には、新たにシャープがiPad3のサプライチェーンに選ばれました(8月23日 訂正)



チーメイはまだ製造工程を改善できればサプライチェーンに選ばれる可能性は残っており、目下日本円にして約21~26億円を投資しているそうです。


ちなみにシャープともう1社日系で選ばれた噂のあるTMD(東芝モバイルディスプレイ)の名前は記事には出てきてません。


■ 関連記事

TMDはiPhone4用パネルも作ってました。
 → 蹴茶: iPhone 4 液晶はLG製 と 東芝モバイルディスプレイ製 2010.7.5 5:42

有機ELを作るという話はどうなったんでしょうね。これはiPhone用? もっと将来的な話?
 → 蹴茶: 東芝とシャープ、米アップル向け有機EL生産を計画 [2011.4.27]
 → シャープがiPhone用液晶パネル生産検討の報道 - ITmedia News

これは最近流れていたニュース。上の投資と別口なのかどうかは不明。
 → Apple、シャープ亀山工場に10億ドル投資か iOS端末向けパネル確保で - ITmedia

亀山工場は液晶テレビのブランドにもなっていましたが、現在は新設の堺工場に大型テレビの重点は移っており、代わりに中小型のパネルを作ろうという流れになっています。

亀山第1工場の液晶パネル生産設備を、南京中電熊猫液晶顕示科技有限公司に売却し、その施設を南京市にまるごとに移設し、そこで液晶パネルおよび液晶モジュールの生産を行なうというものだ。
 → 大河原克行: シャープの中国市場における液晶テレビ戦略を読み解く -AV Watch


中小型液晶の強化については、亀山工場をモバイル向けを中心に転換。亀山第1工場は、スマートフォン向けの「CGシリコン液晶」を、亀山第2工場ではタブレット端末向けに、新開発の「IGZO(酸化物半導体)液晶」の生産ライン設置に着手する。いずれも本格稼働は2012年度を見込む。(略)亀山第2工場で立ち上げ予定のIGZO液晶は、タブレット向けと位置づける。
 → シャープ、亀山工場を中小型液晶に転換。堺は大型強化 -AV Watch


シャープ片山社長が
「2010年度は35%程度だった中小型の構成比は、2011年度は半分強になる」
と語っていましたが、その裏付けとしてAppleとの契約があったのでしょうか。