2007年冬 マニアフレンドリーなVistaモデル dynabook TXW
2007-4-12 最終更新
型番は変わったが中身はマイナーチェンジ「dynabook TXW」
今回のレビューは予告通り東芝「dynabook TXW」。うちをちょくちょく見てくれている方には言うまでもなく、dynabook
AW6の後継モデルです。
→ http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0126/toshiba.htm ⇒ dynabook TXW
後継モデルのわりにグレードダウンしている点が多々あり、AW6の方が良かった気もしますが、おおまかにはAW6の筐体とほぼ同じなので、AW6レビューとは違った視線でレビューしてみます。
保護材とサポートの案内用紙
AW6の時はレビュー機で、真っ新な筐体ではなかったですが、今回は全くの新品。 キーボード保護材が眩しい。
中には紙が入っていた。
サポートの電話番号が書かれている
小さなことですが、こういう気配りは大切だと思います。
パームレストのシールにも電話番号が明記されている。
いいですね。こういう配慮。勝負するポイントが違うわけですが、デルやHPなど外資とは違う雰囲気が漂います。なんかこう久しぶりに新品の国内ブランドノートに触った....という気がしますね。
マニュアル
日本のかほり漂う手取り足取り系マニュアル
最近自前ではデルばっかり買ってるので、なんか新鮮です(笑)
どれどれ
ふむふむ、メモリ増設の解説は昔から書いてあったように思いますが、「捨てるとき/人に譲るとき」なんてことも書いてあるんですねぇ。頻繁に買い換える蹴茶としては、譲渡時のサポートがどうなるかが気になりますが、その辺は見つけることができず。聞いてくれということでしょうか。
これも入ってます
噂のAnytime
Upgradeですね。
インストールアプリが選べる
Vistaを初起動させると出てきたのが、この「東芝アプリケーションインストーラー」。 注意書きによると、初起動
or リカバリー起動時しか出てこないそうですが、これは便利ですねぇ。 標準の他、自由に選べるカスタム設定も可能です。ちゃんとプロバイダー契約ソフトも外せるのはGood
!!
とりあえず、全部チェックを外して(笑) と...あれインストールボタンが押せない。 あぁ、キャンセルボタン押せば抜けれますね(^^;
選択できるなは左の写真にあるソフト群のみ。 光学ドライブ静音ユーティリティや、マカフィー、Gooツールバーは最初から入っています。
#プロバイダー契約ソフトは、ISP入会によるキャッシュバックがメーカーにとっての貴重な収入源となっているとも言われており、あれまで外せるようにしたのは英断だと思います。
#最近dynabook MXを触りましたが、あちらは問答無用で付属ソフトのインストールが開始されます。色々なようです。
内蔵カードリーダーライター
公式にはサポートをうたっていないですが、エレコム製SDHC
4GB読めました。 蹴茶が以前借りたAW6では読めなかったので、この点はグレードアップ。
FDBENCH エレコム製SDHCカード
MF-FSDH04Gにて
増設メモリ
うちに来たTXWに付いていたのはキングストン製モジュール。ただ、東芝さんからの情報によると、通常は東芝オリジナルモジュールで増設されるとのこと。今回のキングストンは例外的なようです。
市場に出回っているノーブランドのバルクメモリの場合は、メモリ品質に気をつけねばなりませんが、名の知れたメーカー製であれば普通問題ありません。(でもPQIとかトランセンドとかは一般の人にはマイナーですね^^;)
うちに届いたのはキングストン製でしたが、通常は東芝オリジナルらしい。
激安のPQIを増設してみる
付属のキングストンメモリは東芝さんから貸りものだったので、激安のPQI製モジュール
1GBを購入。
増設時に外す裏蓋は、AW6と同じく外しにくい。 ネジをゆるめ、プラスチックの爪を折らないようそっと外すようにします。
念のためキングストン共々、メモリ品質チェッカー「Memtest-86 v3.3」を走らせてみました。
純正モジュール+ 付属のキングストンモジュール
3回ループ エラー無し
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純正モジュール+ 8980円のPQIモジュール
念のため 6回ループ エラー無し
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メモリー品質は問題ないようです。ただデュアルチャネルが怪しい。 そもそもSPD設定が違ったので構築できていない可能性が高そうですが、起動時のPOST画面では、
「2047MシステムRAMテスト完了」 (なぜに「2048」でない?)
と出るのみで、デュアルチャネル構築の有無は表示されず。 CPU-Z
1.39では「Dual」と表示されています。※この部分、後日訂正しました
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デフォルト設定のまま、Sandra9のメモリ帯域幅ベンチを実施。
Int Buff'd iSSE2
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3476 MB/s
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Float Buff'd iSSE2
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3469 MB/s
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これは速いのか、遅いのか。モバイルチップセットのデータがあまり無く判断しにくいのですが、デスクトップのデュアルと較べると遅い。
ちなみに、Sandra9に例として載っている「Intel 945PM」のメモリ帯域は3900台です。
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遅いとはいえ、メインメモリを必ずビデオメモリとして使う統合コアと違い、TXWはGPU専用メモリを256MB抱えているので、デュアル、シングルチャネルの影響は受けにくいモデルではあります。
BattleFieldシリーズなど一部のゲームは256MB以上のメモリを消費するので、FPS系をプレイ予定ならRivaTunerなどを使い、使用ビデオメモリ量を調べておくと良さそうです。使用メモリが多い場合は512MBを搭載するdv9200などビデオメモリの多い製品をお薦めします。
コストダウンの数々
GPUの64bitメモリバス幅の不評を受け、一転128bitのGeForce Go 7600を搭載し人気を得たのがdynabook
AW6。その後継となるTXWですが、GPU以外の部分で数々のコストカットが計られています。
TXWで得たモノ
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Windows Vista(?)、値下げ余地、HDD支持ゴム
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失ったもの
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ExpressCardスロット、無線LAN
802.11a、モデムポート、HDDゴムカバー
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HDDを包むゴムカバーが無い
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代わりに底に4つの対振動?ゴム塊
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正直ちょっと購入意欲が揺らぎます。HDDのゴムカバーにしても、AW6時のお金がかかってそうなカバーからすると大きく簡略化されており、単純に‘物’として見るとTXWの魅力はAW6より劣る気がします。
Vistaになり、おそらくマイクロソフトからのOS価格は上がったのでしょう。少なくともリテールパッケージは値上がってますからね。その分、クリティカルでないパーツを少しずつ削ってコストカット。Vistaを載せてもAW6と同等の価格帯で出すというのが東芝の作戦なのかもしれません。
harman/kardonスピーカーを外付けスピーカーと較べてみる
dynabook TXWもAW6と同じ「harman/kardon」ブランドのスピーカーを備えています。
ノートとしては並以上とは思いますが、6000円前後のローエンドスピーカーであるロジクールのV20を繋ぎ、比較。これはじっくり聞くまでもないですね。音質の差は歴然とわかります。
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フジテレビでやっていた「卒おめライブ」を再生中。
槙原敬之 |
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どんなときも。、ANSWER
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AI |
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My Friend、Story
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平原綾香 |
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Jupiter、夢暦
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いきものがかり
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さくら、卒業写真(荒井由美)
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ちなみに、我が家のHDDレコーダーは東芝RDシリーズなので、Ethernet経由でInspiron
9400にファイル転送が可能。ファイルサイズが2.49GBもありましたが、SDHC
4GBに移して楽々移動です。
一昔前なら、確実にDVD-Rを1枚焼かないとダメでしたが、やっぱり焼かなくてすむのはすんごい楽。ちなみに、上のシーンもSDHCカードからの再生。LANDISK Teraにも入れておいたので、あとはSDHCからファイルを消せば万事OK。この手軽さがたまりません。地デジだとこうはいかない...
ちなみに ロジクール V20 の紹介
Postさんに薦めてもらって購入したロジクールのスピーカー「V20」。ACアダプタ不要の、USB専用スピーカーです。お手軽さは超一級。ノートPCに挿すだけでOK。XP、Vistaならドライバ導入も必要なく、挿して15秒〜30秒程度で音がなるようになります(起動済みのアプリで鳴らすには再始動が必要ですが)。
音質はさすがにこの値段ではバッチリとはいかず、特に低音は無理している感があります。でも、慣れれば音楽を楽しめる音ですし、手軽さ第一と考えれば、非常にいい製品です。ノートに特化しているためかUSBケーブルが非常に短いので、デスクトップで使いたい人はたぶん長さが足りない。この点注意。
まとめ
AW6と較べると、諸処のスペックダウンが見受けられるので、星一つカット
( 価格が安ければ4つ星扱い)
ファーストインプレッションはインストールアプリが選べるなど、大変好感がもてましたが、惜しむらくは徐々に気づくスペックダウンの数々。マンションでは既に無線LAN
802.11gの帯域が混雑してきているので、802.11aの5Ghz帯が使えなくなったのは支障のあるユーザーさんもいるはず。
あと、これはAW6からダウンしたわけではないですが、Vistaで動かすと解像度が物足りません。Vistaになりアイコンやフォントが高解像度向きになりました。逆にいえば、低解像度ではデスクトップ画面に粗さが目立ちます。
アプリケーションでも、ゲームではあまり窮屈さを感じないWXGA液晶ですが、ブラウジング時はやはりもうちょっと広い画面が欲しい。解像度の選択肢が欲しかったところです。
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dynabook TXWの標準検索となっているgooで検索すると、広告リンクで全て埋まる始末。これはちょっと使いにくい。
ベテランユーザーは速攻でデフォルトの検索設定を変えると思いますが、ライトユーザーは広告クリックして終わるのでしょうか。
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次期モデルでは高解像度化を期待したいところです。
台湾系のショップブランドはもちろんですが、デルやHPなど大手外資系にも無い、日本的な細かな心配り設計はAW6/TXWの大きな利点です。TXWも素性としては悪くはないのですが、コスト削減の数々はその心配りを削ってしまっている面があります。
コストカットを積み重ね低価格を取るのか、はたまたコストカットはせずに低価格を諦めるのか。
蹴茶はコストカットをやめて欲しいと思いますが、結局は価格で売れ行きは左右されます。売れなければ、せっかくの国内大手のゲームモデルが無くなってしまいますし、舵取りが難しいところです。
あと、REGZA/VARDIAシリーズとの連携などはできないものでしょうか。 メール経由で録画予約はできますが、GUIによる録画予約をぜひ実現して欲しいものです。
◆ 評価ランクの指標 ver.2
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旧採点法
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小さな不満が1〜2 名機レベル
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90-100点
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小さな不満が3〜4 並みより上
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80-89点
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大きな不満が1 まぁこんなもの
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70-79点
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大きな不満が2〜3 失敗した買い物
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50-69点
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不満だらけ 近日中に処分予定
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0-49点
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「価格を考えれば納得」といったコストパフォーマンスの良さが 認められる場合は通常の評価から1ランク程度アップさせます
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→ dynabook AW6
光沢バージョンレビュー ⇒ dynabook TXW
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