なるべく最初に読んで下さい。 >> このレビューの判断基準
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6月に発表されたhpのミドルレンジ機です。GPUには400基のシェーダーを搭載した「Mobility Radeon HD5650」を搭載しています。似た型番でdv6a(レビュー)というのがありますが、dv6aはAMD。dv6iはIntel CPU搭載モデルです。以後、レビューです。
価格は変動する物としてあまり考えず、ハードウェアの素の状態を採点します。
評価 | ○ 良い点 × 気になった点 | |
筐体 | ○ ポート数は十分、USB配置も分散され使いやすい × 空箱を叩いているようなパコパコ感がある |
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キーボード | ○ タッチは及第点 × 配置が難。詳細はキーボードコーナーで |
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排熱 | ○ 熱暴走は経験せず × アイドル状態でも熱が篭もり、負荷時はさらに熱い |
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液晶 | ○ 視野角などは普通 見にくいなぁという印象はない × 若干コントラストが悪いか |
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騒音 | ○ × ガンガン回ります。かなりあっさりと70dBAオーバーしてしまいます |
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ソフトウェア | ○ × プリインストールは多い |
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性能 モバイル |
○ 3DMark06スコアはまずまず高い × FF14ベンチは標準状態では動かず |
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総合 | 2.0 /5 | 仕様だけ見ると良いのですが、実際使うと3つの大きな弱点が見えてきます。キー配置と熱、それに伴うファンノイズです。キーボードの物理的配置は避けようが無く“慣れ”ることを強いられます。排熱も既にファンはフル回転で、設計を変えることなくこれ以上の冷却を強化するのは難しいように思います。 |
GPU | MobilityRadeon HD 5650 |
CPU | Core i7 720QM |
Chipset | Intel PM55 |
メモリ | DDR3 4GB |
HDD | SSDSA2M160G2HP (SSD) |
ODD | BD-5730H |
キーボード評価とも重なりますが、タイピングするとポワンポワンと弾む感触があります。ボディの剛性不足から来ていると思うのですが、まるで空箱を叩いているかのようなパコパコとしたフィーリングです。
コネクタは豊富。ヒンジが後ろに回り込むタイプなので背面が使えないので、コネクタ類は左右どちらに密集しています。使用頻度の高いUSBは左2(うち1基はeSATA共用)、右前1、右後1とうまく散っており使いやすいです。
右側
左側
前面
これが3大難点のうちの1つです
ファーストタッチで「うっ!」となったのですが、デフォルトではファンクションキーが通常のファンクションキーでありません。そのままではFn連動で動くことの多い輝度設定や音量設定が割り当てられており、ファンクションキーとして使うにはFn同時押しが必須です。
ファンクションキー不要論があるんでしょうか。ベテランユーザーだとかなり戸惑う配置で、特に日本語変換でファンクションを多用する私には全く使えない配置です。本機では時間の都合で確認できなかったのですが、一応同じ仕様になっているPavilion dv7ではBIOSでキー配置の変更が可能になっています。
(参考)dv7 BIOS画面
もう1点、これも凶悪なのですが、ESC、半角全角キーの左隣にワンタッチボタンが配置されており、半角全角やESCキーを押そうとしてメールが立ち上がるという非常に面倒なことになってしまいます。
タッチパッドはMacBookを模したかのようなボタンとパッド部分が一体化したシンプルなデザインです。指先の感度は問題ないのですが、一体化してしまったタッチパッドボタンが押しにくい。ボタンが堅く軽く押して使うことが不可能で、力を込めて押す必要があるため長時間使用では疲れます。
前回のGalleria MRのタッチパッドも酷かったですが、最近はメーカー問わずタッチパッドの劣化が酷いです。デザインとコストが優先されるあまり、使いやすさが考慮されていません。
ちなみにhpお馴染みのタッチパッドオンオフボタンは、タッチパッド左上に内蔵される形になっています。オフ時には隅のライトが点灯します。
すみません液晶の写真は撮ってません。大きな問題は無いと思います。コントラストがちょっと気になりましたが、視野角は多くの方が気にならないレベル。15.6型で1366 × 768と解像度が低いのでそちらの粗さの方が目に付く程度です。
難点2つ目です。いとも簡単に 70dbAを越えてきます。必死に回っているのですがそれでも筐体の熱は篭もりぎみで、どうも構造的に排熱が追いついていない模様。
3大難点のもう1つ。表面が大変に熱いです。かつての2133を彷彿とさせる熱さで、これがキーボードと並ぶ本機の問題点です。特に熱いのは写真の左パームレスト部。
いつもの温度計を紛失したので温度は測れてないのですが、「不快」と言って差し支えないです。
搭載GPUは中位クラスの「Mobility Radeon HD 5650」。(AMD公式サイト)
シェーダー数は400基。MobilityRadeon HD 4650に較べて2割以上シェーダー数が増えた割にあまり性能が向上していない気もします。コアクロックが650Mhz駆動なら明確な差が出てきたと思われますが、本機では550Mhz駆動です。
ベンチマーク。3DMark06は何ら問題なく完遂しましたが、標準ではFF14ベンチが動きません。同じく2010年夏モデルであるPavilion dv7では最新ドライバを適用することで動いたので、本機もおそらくは最新ドライバの適用で動くのではないでしょうか。
電源コネクタ部はストレート型コネクタ。
プリインストールは嫌な意味で豊富。お馴染みのノートンの加入ポップアップに、IEもYahoo!ツールバーにhpツールバーと大変に賑やかです。なるべく選択制にして欲しいところですが、これらはメーカーの第2の収益源なので無くなりません。
GPUでは目下最新となる「40nm」プロセス製造のMobilityRadeon HD 5650。ちゃんとクロック可変になっています。
AMD公式には
『Engine clock speed: 450-650 MHz』
となってますが、本機のGPUコアクロックは550Mhzで駆動。
今回もSpeccyを使いました。
ストレージにSSDを使っていることもあり、MobilityRadeon HD 5650がボトムになるというハイアベレージ。これだけ見るとバランスはいい。
全く同じかどうかは不明ですが、量販店モデルがあるのでそちらを一度チェックしてみることを強くオススメします。キー配置と熱、この2点は要チェックです。騒音はたぶん騒々しい店頭ではわからないです。
おまけ画像。裏蓋オープン。2.5インチドライブが見えます。
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