03
04
2015
イケアからQi家具が発表 気になる点をいくつかメモ

イケアからQi家具が発表 気になる点をいくつかメモ

IKEAから非接触充電「Qi」対応の家具が多数発表。

 → イケアが置くだけワイヤレス充電 Qi 対応のランプやテーブルを発表。4月発売 - Engadget Japanese

非接触充電の普及を願う私としては「Good Job!」なのですが、気になる点をいくつかメモ。

Qi IKEA家具1
Qi IKEA家具2
Qi IKEA家具3
出典: tweet1 / tweet2 / tweet3



1.位置決めが繊細

Qiはその仕組み上、スィートポイントがかなり狭いです。

純正品だとサイズが合わせてあるので問題になりにくいですが、今回のIKEA家具のように汎用品の場合は、位置決めがストレスになる可能性があります。

写真はNexus 5 と汎用Qi充電器との組み合わせですが、ぴったりの位置から2cmほどずれるとQi充電は行われなくなります。

Qi 位置決め難しい

これを鬱陶しいと思うかどうかはかなり人によるのですが、細かい事が嫌いな方は「もうケーブルでいい!」となるかもしれません。




2.充電時間が長い、上位規格の登場

有線と較べると、Qiは出力が弱いことから充電時間が長くなります。

Qi充電時間 USB、有線充電と比較
出典: 蹴茶: 無線充電(Qi)の充電時間について有線充電と比較 [1.16]

この弱点を解消すべく、よりハイパワーな “Volume II: Medium Power” 規格が策定されてますが、規格自体、最近リリースされたばかりで製品化されてません。

・低電力向け Qi 規格(Volume I Low Power)→ 5W
・中電力向け Qi 規格(Volume II Middle Power)→ 現状MAX 15W

 → 非接触充電 Qi 15W給電用ソリューションがリリース

IKEA家具もおそらく Low Powerからのスタートなので、2,3年経って世の中がMedium Powerに移行すると、出力不足で不便な思いをする可能性があります。


ただ、今回発表された家具を見ると、継ぎ目を残した形でのインテグレードなので、もしかすると今後上位のモジュールと換装できるかもしれませんが。

とりあえず統合製品にありがちな、時代遅れのリスクは要覚悟。




3.強力ライバルの登場

最初に位置決めが難しいという話を書きましたが、これを解消したライバル規格が登場してます。しかもIntelの強力プッシュ付き。

 → 蹴茶: Intelが推すワイヤレス充電規格がライバルと合併 [1.7]

製品化はこれからですが、Qiとは方式が異なり、位置決めが不要。側に置くだけで充電されるため、思いの外、早いペースで採用を増やすかもしれません。

非接触充電A4WP Intel推し




Qi対応IKEA家具一覧

最後に、WPCコンソーシアムが紹介していたIKEA家具の一覧。

See a list of all IKEA’s wireless charging products below, and watch out for the product launch in Europe and North America in April, with a global rollout to follow soon thereafter:
 → IKEA Introduces Wireless Charging-- Making Life at Home More Convenient - Wireless Power Consortium Blog



北米、欧州で4月にも販売が開始されるとのことです。

Qi対応IKEA家具一覧

↓写真の右上に面白いものが載ってます。ホールソーセット。これで既存家具に穴を開けてQiモジュールを埋め込めということなのでしょうか? モジュールが単体で売られるのなら、将来的に上位規格への換装もできそうではあります。

Qi対応IKEA家具一覧